鈴木其一「李白観瀑図」

鈴木其一「李白観瀑図」

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商品番号
商品名 「李白観瀑図」絹本墨画
全体サイズ 168.0×40.0cm
本紙サイズ 90.6×32.6cm
作者 鈴木其一(1795-1858)
制作年代 1844年以降
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険しい山肌を流れ落ちる一筋の瀑布。
せり出した岩の上に腰掛けて瀑布を眺める人物は、中国盛唐の詩人・李白です。
旅の途中で廬山の瀑布を訪れ、その雄渾な姿に感銘を受けた李白は、『望廬山瀑布』と題して以下の詩を詠みました。

日照香炉生紫煙
遥看瀑布掛長川
飛流直下三千尺
疑是銀河落九天

日は香炉を照らし紫煙を生ず
遙かに看る瀑布の長川に挂かるを
飛流直下三千尺
疑うらくは是銀河の九天より落つるかと

この詩を典拠に、瀑布を眺めて詩作に耽る李白のイメージが定着し、多くの観瀑図が描かれました。

本作の瀑布には、紙の地色を活かし、周囲に墨を施して対象を白く浮き上がらせる「外隈」(そとぐま)の技法が用いられています。
これにより、李白をして「疑是銀河九天落」(まるで銀河が天から落ちてきたようだ)と言わしめた廬山瀑布の神秘的な輝きを巧みに表現しているのです。

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鈴木其一(1795-1858)は江戸琳派を代表する絵師の一人で。酒井抱一(1761-1829)の実質的な後継者として知られています。 
本作は落款の「菁々其一」より、弘化元年(1844)頃以降の制作で、画風円熟期のものとみられます。


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