狩野尚信「龍虎図」
狩野尚信「龍虎図」
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商品名 | 「龍虎図」 |
全体サイズ | 121×78.8㎝ |
本紙サイズ | 32.5×66.5㎝ |
作者 | 狩野尚信 |
制作年代 | 17世紀 |
価格 | ¥350,000 |
緊迫した様子で対峙する龍と虎。
龍の周囲は、濃墨のにじみをいかし、もくもくとした暗雲が垂れ込める様子が表現されています。雷鳴を轟かせながら、雲の中からぬっと龍が顔をのぞかせています。周辺に漂うかぎ爪のように雲も相まって、今にも襲いかかってきそうな雰囲気です。一方の対する虎は、背中を丸め、じっと理知的な表情で龍を見つめます。虎の全体の形は没骨法で描かれています。水気を多く含んだ墨の上から、更に濃い墨で縞状に模様を描くことで、にじみによる美しいグラデーションができています。
虎の上には漢詩は、「獰龍挐雲 穏乕蹲地 未决雌雄 彼此共伺」と読むことができます。意味は「猛々しい龍は雲をつかみ、虎は穏やかに地にうずくまっている。未だに雌雄を決せず、互いに向かい合っている」となります。
狩野尚信(1607-1650)は狩野探幽の弟であり、幕府の御用絵師として活躍した人物です。江戸に召された後、竹河町に屋敷を持ち、のちの木挽町狩野家の祖となりました。二条城や御所の障壁画の制作にも参加したことで知られています。湿潤な墨づかいで独自の画風を築きあげました。尚信作の「龍虎図」は、屏風作品がよく知られますが、本作のような掛軸の作品は希少です。
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