狩野典信「鶉図」
狩野典信「鶉図」
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商品名 | 「鶉図」 |
全体サイズ | 126×66㎝ |
本紙サイズ | 40.6×56.2㎝ |
作者 | 狩野典信 |
制作年代 | 1730-90年 |
価格 | ¥800,000 |
薄と鶉の2つに焦点を絞り、それぞれが丁寧に描かれています。鶉の特徴的な模様は、黒と白の点描を巧みに組み合わせて表現しています。胸元はふわふわとした羽毛の質感が見事に再現されています。薄の先端もよく見てみると、こちらも点描で穂が表現されています。全体的に余白を生かした画面は、秋の物寂しさを感じさせ、大変趣深い一幅に仕上がっています。
鶉は秋の夕方に高い鳴き声を響かせる鳥として知られ、物寂しい秋を象徴する景物として、和歌や俳句に数多く詠まれてきました。江戸時代には鶉の飼育が流行しており、人々にとって馴染みの深い動物でした。鶉の姿や鳴き声を競う催しも開催されるなど、風流な遊びごとにも使われていたようです。
狩野典信(みちのぶ・1730-90)は木挽町狩野家の6代目にあたります。33歳で法眼に叙され、51歳で法印となります。将軍家治の信頼も厚かったと伝えられます。同時期に台頭してきた南蘋派に危機感を抱き、弱体化しつつあった狩野家を再興すべく、典信は狩野家本来の漢画の制作を復活させました。板橋区立美術館所蔵の「大黒図」には典信が復活させた狩野家の力強い筆線が見られます。
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