狩野伊川院栄信「流水菊図」
狩野伊川院栄信「流水菊図」
商品番号 | |
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商品名 | 「流水菊図」絹本彩色 |
全体サイズ | 189.0㎝ 縦 ×30.1㎝ 横 |
本紙サイズ | 113.0㎝ 縦 ×26.9㎝ |
作者 | 狩野伊川院栄信 |
制作年代 | 1802年以降 |
価格 | ¥500,000 |
緩やかにうねる水のほとりで、一株の白菊が花を咲かせています。目が覚めるような紺青とまばゆい白のコントラストが美しく、上品で洗練された印象の作品です。菊の葉は、ところどころに金泥を散らすことで、自然な風合いを見事に表現しています。写実と装飾を巧みに組み合わせた描きぶりに、画家の技量がうかがえます。「琳派を思わせる大胆で装飾的な画面を、狩野派の栄信が手がけた」という意外性は、本作品の重要な見どころと言えるでしょう。
本作品にみられる「流水と菊」の組み合わせは、延命長寿のモチーフとして古くより愛好されてきました。さらに、本図の上部には色紙形の画賛が添えられています。
「君か代は千代に八千代にさゝれ石のいはほとなりてこけのむすまて」
国歌にあっては「天皇の治世」を意味する「君が代」の語ですが、広義には、この歌を受ける者の長寿を願う意味があると考えることもできるでしょう。和漢それぞれに古来より伝わる長寿のモチーフを散りばめた、大変おめでたい一幅です。
狩野栄信(ながのぶ・1775-1828)は木挽町狩野家第8代目の当主で、家治、家斉の二代にわたって将軍の御用を務めました。やまと絵をはじめ、長崎派や南蘋派の技法も取り入れた画風を創出し、木挽町狩野派の黄金期を築き上げました。
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