「源氏物語図屏風」六曲一双

「源氏物語図屏風」六曲一双

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商品番号
商品名 源氏物語図屏風
全体サイズ
本紙サイズ
作者
制作年代 江戸時代
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『源氏物語』を題材にした絵画を源氏絵といい、原典の成立後まもなく絵画化が始まりました。
中世〜近世を通じさかんに絵画化された『源氏物語』は、やまと絵における普遍的テーマといえるでしょう。

右隻の画題は第23帖「初音」、光源氏36歳の新春のエピソードです。
正月、明石の姫君を見舞いに六条院を訪れた光源氏。鏡餅を拵え歯固めの祝儀を行う者、長寿を願い、松の小枝を引いて遊ぶ者……思い思いに新春を慶ぶ女房たちの様子が、祝祭的な雰囲気で描かれます。

左隻に描かれるのは、第28帖「野分」の場面です。
激しい台風(野分)が都を吹き荒れた翌朝、光源氏は息子・夕霧を伴い、六条院へ秋好中宮の見舞いに訪れました。
画面右半分には御簾の上がった紫の上の居室が描かれます。第二扇の中央には、御簾の隙間から居室を垣間見る夕霧の姿。夕霧はこの時はじめて紫の上を目にし、その美しい面影に心を乱されるのです。
一方、画面左半分に描かれるのは、秋好中宮御殿の庭の情景です。秋草咲き乱れる庭で童女たちが思い思いに遊ぶ様は、なんとも愛らしく思われます。

四季の移ろいをしのばせる細やかな季節描写は『源氏物語』の魅力の一つですが、
同年の春秋を取り合わせた本屏風の構成は、そうした魅力を存分に伝えるものと言えましょう。
筆者は明らかではありませんが、その繊細優美な筆致は土佐派の系譜を連想させます。散りばめられた金雲の輝きや繊細な景物描写、登場人物たちのたおやかな佇まいは、見る者をあこがれの宮廷世界へと誘います。


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