狩野貞信「牡丹図」
狩野貞信「牡丹図」
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商品名 | 「牡丹図」 |
全体サイズ | 188×56 |
本紙サイズ | 111×41 絹本 |
作者 | 狩野貞信 |
制作年代 | 1597-1623年 |
価格 | 50万円 |
赤と白と薄桃色の大輪の牡丹が咲き誇っています。
薄桃の牡丹は花弁の外側のひだを一つ一つ白く塗り、内側に向かって少しずつ桃色が濃くなっていくことで立体感があります。白牡丹はただ単に白一色ということはなく、微妙に白の彩度を調整し、こちらも奥行のある仕上がりとなっています。そしてこの中で特に目を引く赤牡丹。花弁の外側はすこし白を混ぜたような明るい赤を使い、中心にいくに従い、やや暗い赤で影を施します。中央の蕊も一粒一粒描き、更にその真ん中に更に小さな花粉のような点まで施すという、細密描写にも驚きます。葉は近くで見てみると一枚一枚表現の仕方が異なることに気が付きます。表と裏の色を微妙に変えていたり、先の方が枯れかかっていたりするものなど様々です。
遠くから全体を見ると艶やかで堂々と咲き誇る牡丹といった印象ですが、近寄って観察してみると、彩色や構成が精緻な計算のもとに成り立っているということがわかる、見どころのある作品です。
狩野貞信(1597-1623)は狩野光信の長男であり、父の亡き後は狩野孝信を後見役として育ちました。若年ながら徳川光忠に仕え、名古屋城本丸や内裏の障壁画制作に参加しました。しかし若くして亡くなったため、作品数は少なくとても貴重なものになります。落款には「法眼」と記されているため、若いながらも絵師としての実力を高く評価されていたことが分かります。
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