狩野素川章信「束帯天神図」
狩野素川章信「束帯天神図」
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商品名 | 「束帯天神図」 |
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作者 | 狩野素川章信(1765-1826) |
制作年代 | 18世紀後半〜19世紀前半 |
価格 | ¥400,000(税抜) |
平安時代の貴族・菅原道真(845-903)を描いた作品です。左遷先で悲劇的な生涯を閉じた道真は、死後祟りをなすとして畏れられ、「天神様」として信仰の対象となりました。
そうした信仰の高まりを背景に描かれたのが、本作品のような天神像です。
画面上部には、道真の作と伝わる和歌が添えられています。
「こころたにまことのみちにかなひなは いのらすとても神やまもらむ」
「心に誠意を持ち、道理にかなった行動をしていれば、ことさらに祈らずとも神は守ってくださるだろう」と説くこの歌は、道真の誠実な人柄を伝えます。
道真は生涯を通じて梅を愛したと伝わり、天神像の多くは松と梅をともなって描かれます。
本作品は、平安貴族の正装である束帯に身を包んだ道真を描く、いわゆる「束帯天神像」の類例ですが、定番の松と梅に竹を加え、さらに雲に乗った道真がその頂に舞い降りるという珍しい図様です。
寒さの厳しい冬でも立派に緑を茂らせ、あるいは美しい花をつける松・竹・梅は、「歳寒三友」と呼ばれ、正月の縁起物として親しまれてきました。
縁起の良い松竹梅に学問の神様・菅原道真公を取り合わせた、お正月にもぴったりの作品です。
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狩野素川章信(1765-1826)は、江戸時代後期に活躍した、江戸狩野派・浅草猿屋町代地家の絵師です。文人墨客との交流を通じて江戸画壇の諸潮流を江戸狩野に取り込み、人気を博しました。
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