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水飛沫をあげ、黒雲を伴って現れる一頭の龍。 対する虎は、二匹がかりで龍に喰らいつきます。しなやかに躍る筋肉、爛々と光る二対の眼。その姿は逞しい生命力に満ちています。 龍もまた、負けじと虎の背中に牙を立てます。 画面中央で拮抗する両雄。勝負の行方はいかに……?
龍虎の組み合わせの起源は古代中国に遡り、前8世紀成立の儒教書『易経』の「龍吟ずれば雲起こり、虎嘯けば風生ず」という一節に由来します。 日本では室町時代以降、勇ましい覇者の象徴として戦国武将や禅僧らに好まれ、さかんに絵画化されてきました。
また、龍虎は実力の拮抗する豪傑同士を示す文言としても用いられます。 そうした両者の勝負は「竜虎相搏(りゅうこそうはく)」と表現されますが……本作品のように、龍虎が噛み合う図様はきわめて珍しいものです。 「竜虎相搏」ならぬ「 竜虎相“咬”」の珍品といったところでしょうか。
複雑な構図を破綻なくまとめ上げる点や、墨の濃淡を巧みに操る筆さばきに、美信の技量がうかがえます。 小画面ながら、重厚な存在感を放つ優品です。
狩野洞春美信(よしのぶ・1747~1797)は江戸中期の狩野派絵師です。若くして表絵師筆頭・駿河台狩野家の四代目を継ぎ、天明5年(1785)には法眼に叙されました。
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